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【映画感想】82年生まれ、キムジヨン〜原作とはまた違う感想

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【映画感想】82年生まれ、キムジヨン〜原作とはまた違う感想

82年生まれ、キムジヨン

Amazonプライムにて「82年生まれ、キムジヨン」を視聴。
数年前、原作を読んだ私。
原作と比較した感想を綴りたい。

映画「82年生まれ、キムジヨン」あらすじ・概要

タイトル82年生まれ、キムジヨン
監督キム・ドヨン
原作チョ・ナムジュ「82年生まれ、キムジヨン」
キャストチョン・ユミ、コン・ユ、キム・ミギョン、コン・ミンジョン、
キム・ソンチョルほか
「82年生まれ、キムジヨン」

1982年生まれのキム・ジヨン。
夫と2才の娘と3人暮らし。

結婚・出産を機に仕事を辞め、家事と育児の毎日。

本当は再就職したいが、なかなか実現しない日々。

時々、ベランダでぼんやりしている…。

そして、夫は妻のある異変に気がついていた。

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「82年生まれ、キムジヨン」登場人物紹介(主観的な)

ジヨン(チョン・ユミ)

結婚を機に仕事を辞めた。上に姉、下に弟がいて小さい頃からなんでも強く表立って主張することは
ないが、小さな不満や憤りを心に持っていた。
義母や義姉たちに虐げられる母を理不尽に思い、
一人チヤホヤされる弟を可愛がりつつも不満を持って見ていた。

デヒョン(コン・ユ)

姉がいるが一人息子として大切に育てられてきた。
母親は箸も動かさせないぐらいに可愛がっている。
心優しき夫ではあるが、ジヨンの異変にどうしてやるべきか迷っている。

ジヨンの母(キム・ミギョン)

夫や義母に従いながらも、自分の娘たちは自分ができなかったこと、
娘たちが思うことを自由にさせてやりたいと思っている。

ジヨンの姉(コン・ミンジョン)

独身の教師をしている姉。
妹たちのために教師の道を選んだ。なんでも言いたいことをはっきり言い、
納得いかないことは戦う主義。それもきっとまた労力の必要なことに違いない。
弟だけ可愛がられるのが納得いかずに、それも含めてはっきり言う。
けれど兄弟仲はいい。

ジヨンの弟(キム・ソンチョル)

甘やかされて育っているが、心優しき弟。
姉の病気を知り、心配するも自分や父親がいかに
姉に無関心だったかを思い知り、打ちのめされる。

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「82年生まれ、キムジヨン」原作を読んだ私が映画をみた感想

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原作では、淡々と、女性たちの生きづらさが描かれていた。
その一つ一つの羅列に、自分ではそれと自覚していなかった
息苦しさが内側から湧き上がってくるようだった。

これらを映像化すると、どうか…。

そこには、演者さんたちの素晴らしい演技が加わる。
すると、恐怖にも近かった淡々とした事実の羅列から、
そこに生きた感情が加わる。

人の苦しみ、哀しみ、憤りがそこに感情として
表現され、より共感できるものとなる。

ジヨンの状態を知った時の、母親の感情。
母親の哀しみ、憤り、それは役者さんの表情があってこそ
伝わるものだった。

私は外で働かずに子育てをしてきたので、
その苦しみを経験していない。
そして、私はどちらかというと鈍感で、
そういった感情に気が付かずに、これを読むまで気が付かずにいた。

こうしたことで苦しめられている人がいること。

女性たちでさえ、そうした苦しみを持つ女性に無自覚でいること。

韓国だけじゃない。

全世界にあること。

何年も、何十年も、何百年もそうして生きてきた人々が
「女性より男性」という無意識のもと、
それらを当たり前とし、「何が悪いの?」と平然といってのけること。
女性もそうした価値観で育ってしまい、
同じく加害者側にまわっていることがあるということ。

そうした一つ一つが恐怖でしかなかった。

私は大丈夫だろうか。
無自覚でいないだろうか。
無神経な人間になっていないだろうか。

そして、私自身、気が付かずにいた小さなモヤモヤの重なりを
ここで知り、そうしたモヤモヤをきちんと具現化することの大切さを知った。

原作では、コンユ演じる夫はもっと酷い印象だったが、
コンユが演じている故なのか、
妻が病気になってからに焦点を当てているからか、
妻を案じる優しき夫に映っていた。

こうした本や映画は、男性にこそ観てほしいとも思うが、
我が夫しかり、あまり観ないように思う。

もし、観ることがあるならば、
ヒトゴトだと思わずに、

ジヨンを
自分の愛する妻だと思ってみたらどうだろうか。
自分の可愛い娘だと思ってみたらどうだろうか。
自分の大切な母親だと思ってみたらどうだろうか。
姉かもしれないし、妹かもしれない。
あの時好きになったあの子かもしれない。

Daniela DimitrovaによるPixabayからの画像

たくさんの「ジヨン」がきっといる。

大きなことだけじゃなくて、小さなことでも
たくさんの「ジヨン」が、何気ない言葉に傷つけられている。

そんなつもりじゃない。
傷つけるつもりじゃない。

でも無自覚な、無意識な、無知なその言葉が誰かを傷つけるかもしれないこと。

私は知っておきたい。

無自覚でいたくない。

加害者になりたくない。
被害者も嫌だけれど、加害者にもなりたくない。

自分自身のために。
母親のために。
娘のために。
将来のたくさんの「ジヨン」のために。

映画では、より感情に訴えるものがあって、
きっと受け取る側もより抵抗なく、
そこに気づきを得られると思う。


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