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【読書記録】西加奈子/「夜が明ける」 感想•あらすじ

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【読書記録】西加奈子/「夜が明ける」 感想•あらすじ

夜が明ける

西加奈子/「夜が明ける」あらすじ

タイトル夜が明ける
作者西加奈子
出版社新潮社
挿画西加奈子
挿画撮影山崎智世
ブックデザイン鈴木成一デザイン室
ページ数407ページ
発行年2021年
作品概要
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「夜が明ける」あらすじ

「俺」と「アキ」は高校生の時に出会った。「アキ」は特異な風貌をしていたが、

映画好きの「俺」にフィンランド映画に出てくる「アキ・マケライネンに似ている」と言われ、

以来、二人は親友として時を過ごす。

高校卒業後は、アキは劇団員として、「俺」はアルバイトの傍ら大学に通う苦学生として、過ごす。

二人は直面する。貧困、虐待、過重労働…社会の闇の部分に。

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「夜が明ける」感想

Robert KarkowskiによるPixabayからの画像

こうした「貧困」の物語を読む時。

私はどうしても「他人事」に思えず、焦りで苦しくなる。

今、飢えているわけでもなく、不自由に暮らしている身なのだから、

できることなら、こうした現実を知り、「助ける」側に回るべきかもしれないが、

この作品を読むと、やはり「当事者」であるべきように思う。

痛みを感じる側に。人ごとでなく「自分自身の物語」であるように思う。

そう感じさせるべき作りになっているように思う。

だからこそ、「青春時代」から描かれているのではないだろうか。

「何があってもきっと大丈夫」と思えていた、

あの全知全能感に溢れていた「青春時代」。

主人公の「俺」が活力に溢れ、多少の貧乏も何とも思っていなかったというのは、

私にも経験がある。

その時、「保証」や「保険」が自分にとってどれほど意味のあるものかを考えていなかった。

その時代を知っているからこそ、

私はヒヤリとする。

もしかしたら、これは自分かもしれない、と思うのだ。

Josep Monter MartinezによるPixabayからの画像

今も、一つ間違えれば明日は我が身のような気がしている。

きっと、そうだ。

みんな、明日は我が身なのだ。

有り余るほどの資産家でない限り、明日は我が身なのだ。

だからこそ、この物語の言葉たちを覚えておかなくちゃいけない。

助けてもらうことは恥じゃないし、

助けを求めている人を一律に非難すべきではない、ことを。

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