吉田修一さんが好きだ。
ここに、吉田さんの作品の中でおすすめを紹介したい。
吉田修一おすすめ①最後の息子
私は吉田さんの作品の中でこれが一番好きである。
デビュー作だが、この作品が一番好きである。
吉田さんの作品の中の、「優しさの表現」が好きなのだけれど、
この「最後の息子」に出てくる、「優しさの表現」がまた切なくて好きなのだ。
「最後の息子」という言葉の意味の謎が解けた時に、ぐんとせつなさが増す。
吉田修一おすすめ②悪人
妻夫木聡さん主演の映画化で話題となった、「悪人」
言わずもがなの名作だが、これもまた主人公の「優しさの表現」の不器用さが切ない。
「悪人」とは誰を指すのか。
「悪人」とはどういう人を言うのか。
彼女が一緒に逃げたあの人は本当に「悪人」だったのか…。
九州の言葉にまた哀愁が増す。
吉田修一おすすめ③横道世之介
田舎から上京してきたばかりの横道世之介の物語なのだけれど、
彼が出会う一年ほどの物語。
その一年の、ほんのひとときの邂逅。
飄々とした、間抜けな印象すらある世之助。
彼を取り巻く日常は、読み終えた時、ほんのり私を幸せにしてくれる。
吉田修一おすすめ④路
台湾の新幹線導入プロジェクトがベースとして描かれるのだけれど、
主人公の恋模様が爽やかで、好き。
吉田さんの作風の幅広さが伺える。
新幹線プロジェクトとしては壮大な物語なのだけれど、
主人公二人の、淡く切ない初恋エピソードの盛り込み方が好きで…
え、吉田さん、こんな可愛い恋物語も描けるの?!みたいな…
爽やかだけじゃない、人間模様ももちろん盛り込まれているけれど
それも帳消しにしてくれるぐらいの
二人の出会いエピソードが好きな私である。
吉田修一おすすめ⑤国宝
これは、おすすめするも何も超大作である。
歌舞伎に魅せられた者が、歌舞伎に全てを捧げる一代記。
才能に愛されたもの、歌舞伎の家に生まれ落ちたもの、
壮大なスケールと、芸事に生きる人間の物悲しさ。
文句なしに、そのストーリーに引き込まれ、
魅了され、圧倒される。
正直に言って、吉田さんの大ファンであるので、
どれもおすすめだけれど
あえて、挙げるならの5作。