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【読書記録】一穂ミチ/スモールワールズ〜知らずに読み始めるとケガをする…かもしれない

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【読書記録】一穂ミチ/スモールワールズ〜知らずに読み始めるとケガをする…かもしれない

スモールワールズ
一穂ミチ「スモールワールズ」

一穂ミチ「スモールワールズ」概要・あらすじ

タイトルスモールワールズ
作者一穂ミチ
出版社講談社
出版年2021年4月20日第1刷
表紙立体北原明日香
表紙写真下村しのぶ
装丁bookwall
ページ数299ページ
一穂ミチ「スモールワールズ」概要

妊娠を望いながら夫婦仲に鬱屈した想いを抱く女性と中学生の姪の同級生との邂逅、

結婚した「魔王」と呼ばれる姉が突然実家に帰ってきた話、

幸せな母娘に訪れた10ヶ月の娘の突然死、

受刑者と被害者の妹の往復書簡、

うらぶれた高校教師のところに離婚して離れていた我が子がやってきて

奇妙な共同生活が始まる話、高校時代の後輩の父親の葬儀に行く途中で

後輩との過去を思い返す、という6つの短編からなる。

一穂ミチ「スモールワールズ」感想〜予期せぬ毒に驚く

一穂ミチさん、初読み。

お名前はあちこちで目にしていたが、内容を深追いすることはなかった。

あらすじだけを読むと、さりげない日常の短編集のように思う。

けれど、読み始めてみたら、どうだろう。

ところどころ、腕に爪で食い込ませるような痛みを感じる仕掛けがなされている。

ホラーのような、ミステリーのような。

知らずに読んだ私は、苦いものを不意に飲み込んだような気持ちになる。

え、こんな展開なの?と。

6つの短編全てに毒が仕込んであるわけではない。

魔王の帰還」は「魔王」と呼ばれるなぜか岡山弁のお姉さんのキャラクターも

合間って爽やかで、すっきりとしていて読後感も爽快である。

が、中には最後にヒヤリとさせられるものが多い。

哀しみが広がるものもある。

掴みどころのないものもある。

これはこれは…なるほどクセになる読み心地と言える。

読み終わってすぐには、また読みたい!!!と思わなかった私だけれど、

読んだあと時間が経つほどに、他にはどんな作品を

書くのだろう?と気になってくる。

おそらく、私は、また他の作品も手に取るだろう。

番外編〜装丁が気になる

あまり装丁というものを気にしたことがなかった。

けれど、ある方の記事を読んでから、単行本を手に取った時には

装丁を舐め回すように見るようにしている。

この「スモールワールズ」の装丁、好きだな。

表紙はツルンとしているのだけれど、

中表紙に素材の違う紙?が2枚挟んで、

またツルンとした紙。(紙の名前がわからなくてお恥ずかしい)

全然伝わる気がしない…
ちょっと厚紙になっている
この積み木も可愛い世界観(中身とは対照的なのがまたいい)

電子書籍も場所を選ばずに読めていいけれど、紙の楽しみもあらためて感じる。

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