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【読書記録】白ゆき紅ばら/寺地はるな〜感想・あらすじ〜

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【読書記録】白ゆき紅ばら/寺地はるな〜感想・あらすじ〜

白ゆき紅ばら

寺地はるな「白ゆき紅ばら」あらすじ・概要

タイトル白ゆき紅ばら
作者寺地はるな
出版社光文社
出版年2023年
ページ数241ページ
装幀鈴木久美
装画・本文イラスト石田加奈子
「白ゆき紅ばら」概要

主人公の祐希は18歳まで「のばらのいえ」と呼ばれるところで育っていた。

そこには、何人もの子どもや母親が生活していた。

18歳のとき、祐希は「のばらのいえ」を離れた。

そして、10年後、住んでいたアパートが火事になった日、

「のばらのいえ」に戻るように、と志道(しどう)さんがやってきた。

志道さんが、その日やってきたのは偶然なのか…行く当てもなく、祐希は

「のばらのいえ」へ一緒に戻ることにする。

そこには、「どうして戻ってきたの?」と険しい顔をする紘果がいた。

寺地はるな「白ゆき野ばら」感想

寺地さんの短編集が好きだった。

爽やかで、けれど、それぞれに苦悩する人々が出ている、そんな連作短編。

連作短編は、身近な、地方の人々が多かったように思う。

前作の、「川のほとりに立つものは」から、私の寺地はるなさんに対するイメージが

少し変わった。

「偽善」というものがテーマにある気がする。

一見、親切そうに見えるもの。

一見、親切そうに思える言葉。

簡単そうで、簡単には解決できない問題。

見えにくい問題や事柄を、ぐっと内面に深く潜り込んで表面へと浮かび上がらせてきた

言葉や感情たち。

それらが感じられるような物語だな、と思う。

主人公の祐希が、暮らした「のばらのいえ」。身寄りのない母子を支援する、と謳ったその家で、

手伝いを強いられる祐希。

そこに身を寄せる紘果と保。

「何もできない」と言われ続けた紘果。

生きていくのに必要なものとは、何なのか。

真実を見る目。

見えるもの。見えないもの。

多分、寺地さんはもっともっと深い物語を書いていくと思う。

もっと、深くて壮大な物語。

私はこれからも寺地さんの作品を楽しみにしている。

寺地はるなさんそのほかおすすめ作品

連作短編、かつ中学生男子が主人公で爽やかで、未来があって好き。

大阪の商店街?が舞台。

地方が舞台になっている作品が多いのも好きなところ。

なんとなく暗いけれど、どこか明るい。そんな雰囲気を感じる作品が多いと思う。

hontoなら電子も紙もお好みで選べる

寺地さんの本はどれも装丁がオシャレだと思う。イラストも可愛いく優しい。

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