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【読書記録】川のほとりに立つ者は/寺地はるな〜感想・あらすじ・概要〜「当たり前」って何かを考える

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【読書記録】川のほとりに立つ者は/寺地はるな〜感想・あらすじ・概要〜「当たり前」って何かを考える

「川のほとりに立つ者は」

寺地はるな「川のほとりに立つ者は」あらすじ・概要

タイトル川のほとりに立つ者は
作者寺地はるな
出版社双葉社
ジャンルミステリー・ヒューマン
ページ数全222ページ
表紙写真haru wagnus
表紙モデル
装幀アルビレオ
「川のほとりに立つ者は」概要

時はコロナ禍。

カフェ「クロシェット」で店長として働く清瀬は、

混沌とした世の中でカフェでのコロナ対応に追われて疲弊している。

付き合っていた松木とは、喧嘩別れをしたままになっていた。

そこへ、松木が歩道橋から落ちて昏睡状態だという連絡が入る。

友人と一緒に歩道橋から転落し、友人も松木も殴られた傷があるという。

二人ともが意識不明の重態で一体何があったのかわからない。

元々ひみつの多かった松木の、その理由が徐々に明らかになっていく…

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「川のほとりに立つ者は」感想

川のほとりに立つ者は

水底に沈む石の数を知り得ない。

(本文内「夜の底の川」より)

本書を読んでいて、「どきり」とすることが多々あった。

・自分を謙遜するように、自分の子どものことまで謙遜して

言うことで、子どもを必要以上に貶めていないか。

・自分ができることを、当然のこととして

相手にも「できること」として求めていないか。

・誰かの「不幸」をその人の努力不足、怠惰の結果として

見ていないか。

本書の中で、清瀬は恋人の松木が、自分に隠し事が多いように感じて

不満に思い続けていた。

それを確かめられないままに、コロナとなり、会えない日々が続き、

ある日松木は意識不明の重態となって真相を本人に聞けないままになってしまう。

しかし、松木の部屋で見つけたノートにより、

隠されていたことを徐々に知ることになる。

こうした過程の中で、幾度も私は自分自身も思い当たる節を感じて

どきりとする。

主人公を責めることなどできない。

私自身。そして大多数の人が同じように過ごしてきたのではないだろうか。

出来ないことが出来るようになるのは素晴らしい。

不幸な環境から、自力で脱出する人はすごい。

けれど、そう出来ないことをその人の努力不足にはせずに

もっと社会全体として認める、何か違うものがあっても良いんじゃないの?

と本書はずっと問いかけている。

答えは出ていない。

私にもわからない。

一人一人が変わったり、知ることで、変わっていく何かもあるかもしれない。

もっと社会のシステムとして変われることもあるのかもしれない。

とんでもない不幸の連続、不遇の連続ではないにしろ、

声にならない、小さな「苦しみ」の声を掬い上げた素敵な作品だと思う。

hontoなら紙も電子もお好みで
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寺地はるな/そのほかおすすめ作品

私が初めて読んだ寺地さん作品。

連作短編となっていて、薄暗く、でも優しく、そして読みやすい作品。

こちらも連作短編。地方の寂れた商店街を舞台にした連作短編。

こちらも地方の遊園地を舞台にした連作短編で、勝手にひらパーを想像しながら読んだ。

(寺地さんが大阪在住だから)

こうして見るとこれまで読んだ寺地さんの作品は連作短編多めだったから、

「川のほとりに立つ者は」の形式でミステリーっぽい作品は

私にとって新鮮だった。

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