2021年公開のMBCドラマ「赤い袖先」。
2PMジュノの除隊後初のドラマ出演作であり、百想芸術大賞でも高く評価された作品です。
朝鮮王朝の名君として名高いイ・サンとその宮女ドギムの人生を描いた作品。
キャストと相関図を紹介しつつ、感想を述べます!
韓国ドラマ「赤い袖先」概要&あらすじ
朝鮮王朝朝鮮王朝、名君と名高い正祖(ジュノ)。彼が世孫であった頃から、彼に仕えていた一人の賢い宮女がいた。彼女の名は、ソン・ドギム(イ・セヨン)。父母を失い、宮廷で生きていくしかない身の上のドギム。彼女は、幼い頃に、世孫イ・サンと運命的な出会いを果たす。彼らは互いを知らないまま、育ち、厳しい祖父の元、自分を律しながら立派に育ったイ・サンに、運命に翻弄されながらもドギムは仕えることになっていく。そして、二人はやがて恋に落ちるのだった。
タイトル | 「赤い袖先」 |
韓国放送局 | MBC |
配信 | 自由テキスト">U-NEXT、アマゾン">プライムビデオ、テラサほか |
話数 | 全17話 |
キャスト | ジュノ、イ・セヨン、パク・チヨン、カン・フンほか |
ジャンル | 時代劇 |
監督 | チョン・ジイン、ソン・ヨナ |
脚本 | チョン・ヘリ |
韓国ドラマ「赤い袖先」相関図
韓国ドラマ「赤い袖先」キャスト&登場人物
イ・サン(正祖)/イ・ジュノ(2P M)
第21代朝鮮王国の王・英祖の孫。父は世子の頃、乱心したとして殺される。その後、父
の名を出すことは許されず、祖父の顔色を伺い、ただただ英君とあるべきと自分を律して
暮らしてきた。子どもの頃、祖母の通夜の場で、ドギムと出会い、ドギムの言葉に慰められ、
ドギムを想って過ごしてきた。
長じて、ドギムと再会し一途にドギムを想うも、何よりも君主であることを優先
せざるを得ない人であった。
【ジュノその他出演作品】「キングザランド」ほか
ジュノさんを「キングザランド」から入ったもんだから、ラブコメ展開を想像。
でも、ジュノの気品なのか?王である、君主たらんとするイ・サンと
初々しい恋模様とその葛藤がよく演じられていて評価が高かったのも
頷ける。伝説の入浴シーンは最高だった〜(あれもコメディかと思ってた)
ソン・ドギム/イセヨン
父親が元世子(サンの父親)に仕えていた武官だったため、
一族は没落。ドギムは出自を隠して宮仕をする。
母も亡くし、行き場のないドギムは懸命に世孫に尽くそうとする。
本来は、朗読が得意な溌剌とした女性。その聡明さから、引く手数多で、
サンの妹たちや王妃にも気に入られている。
自立心が高く、王に役立ちたいとは思うが、側室にはなりたくない。
「愛の後にくるもの」で坂口健太郎と共演が話題のイセヨンちゃん。初めまして、で
始めはチョボアちゃんとかぶって見ていた。焦ったくもあるけれど、聡明な眼差しが
印象的。
ホン・ドンノ/カン・フン
サンに幼き頃より仕える文官。兼司書。
サンに忠誠を誓い、サンを王にすべく尽力しているが、
その内実、自分の野心が強く、自分の立身出世のためにサンを王にしたい、という
目的と手段が間違っちゃってるタイプ。
賢く、冷静な態度ではあるが、思い込みが激しい感じでもある。
【カン・フンその他出演作品】「シスターズ」ほか
英祖/イ・ドクファ
サンの祖父。第21代朝鮮王国国王。
世子が乱心してしまったと、自らの手で処す。
孫であるサンには、「名君であること」を強く求め、幼い頃から厳しく
接してきた。
【イドクファその他出演作品】「社内お見合い」ほか
イドクファさんの演技も圧巻だった。
厳しく、狂気に満ちた王。そして、時折見せる優しさ。
最後は、認知症にかかり、しかし最後まで王たらんとする姿…。お見事。
チョ尚宮/パク・ジヨン
提調尚宮。宮女たちを束ねる役目。
宮女たちの行く末を案じ、宮女たちを守ろうとしているという自負がある。
王を信じず、裏で謀略を計っている。
ギドムの聡明さに目をつけ、幼い頃から自分の計画に利用しようと
考えている。
【パク・ジヨンその他出演作品】「となりのミスターパーフェクト」ほか
ソ尚宮/チャン・ヘジン
ドギムの教育係で、幼い頃からドギムの面倒を見てきた。
優しい尚宮。
またサンの世話係でもある。
温和な性格で争いごとに巻き込まれたくないと思っている。
【チャンヘジンその他出演作品】「愛の不時着」「パラサイト〜半地下の家族」「あなたに似た人」「グリーンマザーズクラブ」「ドクタースランプ」ほか
中殿キム氏/チャンヒジン
英祖の後宮。王妃。サンにとっては義祖母。
聡明で穏やかそうに見えて、その実、プライドが高く、気性の激しい面ももつ。
英祖の娘、和緩扇主と折り合いが悪い。
ドギムの聡明さを気に入る。
和緩扇主/ソ・ヒョリム
英祖の娘。
英祖の昔からの寵愛をいいことに、いつまでも娘気分が抜けず、気性も野心も
激しい。
自分よりも年下の王妃を許せず、何かと衝突。サンのことも気に入らない。
カン・テホ/オ・デファン
サンの護衛。武官。
無骨で少し頭は追いつかないが、サンへの忠誠心は誰よりも熱い。
サンへの忠誠心という点で、ドンノやドギムに親しみをもつ。
キムボギョン/イミンジ
宮女。ドギムと幼い頃から親しい。
ドンノに憧れを抱く。
【イミンジその他出演作品】「恋のスケッチ〜応答せよ1988」ほか
ペギョンヒ/ハユルリ
宮女。ドギムと幼い頃から親しい。
正義感が強く、言いたいことはハッキリ言う。
ソン・ヨンヒ/イ・ウンセム
宮女。ドギムと幼い頃から親しい。ボギョン、ギョンヒと共に4人組。
優しい心の持ち主。
【イウンセムその他出演作品】「今、私たちの学校は…」ほか
恵嬪(ヘビン)ホン氏/カンマルグム
サンの母親。夫(世子)は処刑されたため、王宮の外で暮らす。
我が息子のことだけを考え、謀略を巡らす聡明な人。
ドギムはヘビンによって、養子に出され、宮女となった経緯がある。
ホン・インハン/チョヒボン
左議政。チョ尚宮と共に、権力を握らんと謀略を巡らせている
チョンヒギョム/クォン・ヒョンビン
和緩扇主の養子。母の言われるがままに動く。
ドラマ「赤い袖先」原作
韓国ドラマ「赤い袖先」感想
時代劇がずっと苦手だったので、朝鮮史に疎く、イ・サン(ジュノ)という
人が実在して、名君として有名、ということすら知らなかった。
だから、と言うわけでもないが、なんとなく二人は単純に惹かれあい、
サンが無事王になったならば、結ばれてハッピーエンド〜ぐらいに思っていた。
それまでは、宮中に渦巻く謀略とか、それを賢くかわすドギム(イセヨン)を
楽しんでみていればいいのかと思っていた。
ところが、どうだろう。
ドギムは、サンに惹かれているのに、なかなか首を縦にしようとしない。
これにはサンだけでなく、こちらもびっくりである。
何を差し置いても、公務を優先させるサンにもびっくりだが(ドラマでは好きな
人を優先させるんじゃないの?なんて思っていた)
ドギムも何の障害も無くなったのに、側室にはなろうとせず、ことをどんどん
ややこしくしてしまう。
これは、私にも「王に愛されるのは幸せなこと」という思い込みがあったのだと見るにつれ、反省。
ドギムはずっと問うのだ。
側室になれば一歩たりとも王宮の外に出ることはできなくなる。
王のために1日を費やすのみ。
本当にそれが我が人生の、女の幸せなのだろうか、と。
この自立した考えは現代にも通じる。
王様が絶対的な存在であるこの時代に果たしてこんな先進的な考えが
罷り通ったのか、疑問だが、
最終的にはドギムは側室になりつつも、決してサン(ジュノ)を
「慕っている」とは言葉にしない。
これはなんとも切ない展開。
絶対に慕っているのに、決して「慕っている」とは言わないし、
「来世は絶対に私に声をかけないで」とまで言う。
そして、サンも誰よりもドギムをあいしながら、王のつとめを必ず優先させ、
正室も側室ももち世継ぎを作ること、王室を安定させることを
やめないのだ。
どこまでも彼は名君なのである。
しかし、ラストは政務を放り出し、ドギムのそばにいる、ということを選ぶラストシーン(夢)で終わる。
互いに、身分がなければ、互いに優先させることができたなら…と願っている
なんとも切ないラストシーンであり、ドギムも死んだら、あなたのそばに行かない、
友人と過ごすのだ、と言っていたのに、サンの夢に出てくると言う切なさ。
これは評価も頷ける。
途中、ドギムに対してヤキモキしてしまった自分を反省したい。
新しい解釈と、深いラブストーリーに。