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【ドラマ感想】Netflix配信韓国ドラマ「未成年裁判」感想・あらすじ

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【ドラマ感想】Netflix配信韓国ドラマ「未成年裁判」感想・あらすじ

「未成年裁判」で描かれる「非行少年が憎い」という言葉

ドラマはセンセーショナルな事件から始まる。

14歳以下の少年が残忍な殺人事件を起こすところから始まる。
事件の残虐性から世間からの注目度は高い。
14歳以下の少年は触法少年といい、罰せられることはない。
日本でも聞いたことのなるような事件。法律。
法に守られた少年少女たちの非行。

厳罰化を求める世間の風潮。

シムウンソク判事とチャテジュ判事。

二人は対極のように描かれる。

温和な表情で非行少年少女の更生していく姿を見守るチャテジュ判事。
冷静な態度で、見据えるように厳しい瞳で見つめ、厳格な姿勢を崩さないシムウンソク判事。

彼女は言う。

「私は彼らが憎い」

彼女は非行少年少女にとって敵か味方か。

彼女はどうしてこんなにも非行少年たちを憎むのか。

BessiによるPixabayからの画像

「未成年裁判」に描かれる少年事件のさまざまなテーマ

第一話のあまりにも残虐な事件の始まりから、
こんな事件ばかり扱うのであればしんどいな、と思うが、
そうではない。

重いテーマに変わりはないものの、
ドラマは少年事件のあらゆる側面を捉えている。

厳罰化が果たして良いのか、彼らを「罰する」とはどういうことか、
大人はどのように対処すべきか、
少年院、鑑別所、見守る施設、
事件は決して一つではない。

なぜ、その事件が起こるのか。
その事件の背景は何か。
再犯率。
再犯を防ぐにはどうしたらよいか、などなど…

貧困、片親家庭、受験戦争、決して他人事とは思えないテーマの数々。
これは韓国だけに限った話ではない。
日本も同じだと感じる。

大きな事件が起きるたびに、
加害者の人権尊重と、非行少年の厳罰化が叫ばれるのは耳にする。
そのことについてもドラマ内で言及している。
チャテジュ判事が、少年少女の心に寄り添い、彼らの更生を信じ見守るのに対し、
シムウンソク判事はそっと加害者の心に寄り添う。
それは彼らのそれぞれの過去がそうさせる。

重いテーマの中で、それぞれの優しさが心にそっと滲み入る。

「未成年裁判」で伝える「一人の子どもを育てるには村が必要」という言葉

シム判事が引用する言葉だ。
一人の子どもを育てるには親だけでは不十分なのだと。
教師だけでもダメなのだと。
一つの村で子育てをしなければいけないと教えてもらった。
少年犯罪の根本の原因は何か。
どうしたらいいか。
「村」として、たくさんの大人が見守るべきなのだ、と。

「誰もが被害者になりうる」

テレビやネットでニュースを見て、眉を顰めるような事件が起きた時、
みんな他人事だと思っている。
「かわいそう」と同情はしても、自分は大丈夫だとどこか思っている。
私も若い頃は特にそうだった。
けれど、誰もが被害者になりうるのだといつも気を付けておかなければいけない。
気を付けていても被害者になってしまうかもしれない。

誰もが自分のこととして捉えて、みんなで解決していく社会を作っていかなければ
ならないのだと、ドラマは教えてくれた。

Neil DodhiaによるPixabayからの画像


「未成年裁判」に出演の名脇役の数々

シム判事、チャ判事は初めましてだったけれど、
よく見る顔ではある。

大好きなドラマ「ミセン」のオ課長=イ・ソンミンさんが出てきたらもう最後まで見ようと
心に決めた私。
今回も情に溢れた上司か、と思いきやこちらは
情も熱く、熱意のあるカン判事だが、理想に燃えた結果暴走してしまうおひと。
オ課長とはまた違う、哀愁が漂っていた。哀しい。

カン判事に代わってやってきた上司は、
「椿の花咲く頃」でドンベクのお母さんを演じていたイジョンウンさん。
優しそうな顔立ちなのに、いつも厳しい一面を持つ人を演じていることが多い印象。

非行少女が立ち直る支援を行うセンター長に、おなじみヨムヘランさん。
厳しい閻魔大王からキャリアウーマン、そして優しいお母さんまで演じる
大好きな女優さん。
今回も泣かせてくれた。

他にもカメオ出演で「梨泰院クラス」「ヴィンチェンツォ」のユジェミョンさんが出ていたりと、
豪華極まれり。


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