Netflix韓国ドラマ「イ・ドゥナ!」概要・あらすじ
タイトル | イ・ドゥナ! |
配信 | Netflix |
製作 | スタジオドラゴン |
キャスト | ペ・スジ、ヤン・セジョン、ハヨンほか |
話数 | 全9話 |
ジャンル | ラブストーリー |
原作 | ミン・ソンア「下の階には澪がいる(日本題)」 |
イ・ウォンジュンは建築学科の大学2年生。春からシェアハウスに住むことになった。
そこの1階には突然引退を発表した、元アイドルのイ・ドゥナが住んでいた。
イ・ドゥナのファンである幼馴染の持っていたイ・ドゥナファンクラブ限定パーカーを
着ていたウォンジュンを見て、自分の追っかけだと思ったドゥナ。
始めは印象の悪かった二人だが、徐々に距離が近づいていく…
韓国ドラマ「イドゥナ!」登場人物・キャスト・相関図
イ・ドゥナ/ペ・スジ
ガールズグループ「ドリームスイート」のメインボーカルとして人気絶頂だったが、突然引退を発表。
大学街のシェアハウス1階を全て借りて住んでいる。
夕方に起きて、昼間は寝ている。
【ペ・スジそのほか出演作品】「スタートアップ」「アンナ」ほか
イ・ウォンジュン/ヤン・セジョン
ミンソン大学建築学科に通う普通の大学生。実家から片道2時間をかけて大学に通っていたが、大学街のシェアハウスに引っ越すことを
決める。家族思いの青年だが、家族から離れ、自分の生活を持てることに罪悪感を抱きつつも胸を膨らませている。
キム・ジンジュ/ハヨン
ミンソン大学国文科1年生。ウォンジュンの高校の同級生。1年留学して大学に入り、ウォンジュンと再会。
高校時代、互いを「ソウルメイト」と呼び、仲良くしていたが、ウォンジュンからの告白で気まずくなり
距離を置いていたが…そこには訳があった。
ク・ジョンフン/キム・ドワン
ミンソン大学の学生。ウォンジュンのシェアハウスの同居人。
恋愛に興味がない硬派な性格。
チェ・イラ/パク・セワン
ミンソン大学の学生。ウォンジュンの幼馴染であり、天敵。
ブラジルへ行っていた。
クク・スジン/チュ・ヨヌ
ウォンジュンの地元の友人。イ・ドゥナの大ファンでグッズも揃えている。
ウォンジュンがドゥナに「追っかけ」だと勘違いされるきっかけの元となったのは
彼のパーカー(推しグッズ)を着ていたから。
ソ・ユンテク/キム・ミノ
ミンソン大学の学生。ウォンジュンのシェアハウス同居人。
恋に生きる恋多き男。
パク・イヌク/イ・ジヌク
ドゥナのマネージャーであり、ドゥナを発掘し育てた人間。ドゥナが執着し、
依存している相手。
【イ・ジヌクそのほか出演作品】「SweetHome」「不可殺」ほか
韓国ドラマ「イ・ドゥナ!」感想〜あらすじよりも中身
中身が濃厚なので、感想にはネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
それは上質な恋愛ドラマ
あらすじだけ読むと、どこか軽い印象を受ける。
私はそうだった。
「アイドルと一つ屋根の下に住むことになった大学生」
軽いタッチのラブコメの模範のようなあらすじだ。
でも蓋を開けてみたら、少なめのセリフ、時折挟まれる音楽、
ドゥナの気だるそうな視線、甘い香り(多分)の煙草の煙…
上質な恋愛ドラマの情景である。
主人公のウォンジュンは、はじめ、ドゥナのファンでもなく、
高校時代に好きだった同級生との再会に心を躍らせていた。
自由奔放なドゥナには振り回されるばかり。
けれど、次第にドゥナに心惹かれていく…
そういう男女の心の微細な動きを、「視線」「表情」「ちょっとした動き」で
表している。
わかりにくい、といえばわかりにくい。
「愛している」というセリフ一つとっても、
そのセリフをどんな状況で、どんな表情で言うかによって、
こんなにも変わってくるのか、という新しい印象をもらった。
移ろいいく人の心
ウォンジュンは、高校の同級生・ジンジュを、
ドゥナは、元マネージャーを思い続けていた。
二人は、初め「友達」だった。
でも、人の心は常に同じじゃないし、変わりゆくもの。
ジンジュは自分が抱えていた心の葛藤をウォンジュンに話すことができず、
時間の流れとともに、二人の気持ちはすれ違っていってしまう。
恋愛はタイミングなのだと、ありがちな言葉を思い出す。
心の葛藤、自分が抱えている問題を恋愛相手に話すことができるかどうか。
年代、状況、タイミング…恋愛相手には、自分は何の屈託もなく明るく完璧で
幸せな女の子だと思われたいという願望。
それは誰にでもあり、その子それぞれの性格もあって、
打ち明けることのできなかったジンジュを責めることはできない。
もし、あの時、打ち明けることができたなら…
けれど、打ち明けられたとして、ウォンジュンに何ができただろうか。
ジンジュは悔やむだろうが、それでも、ウォンジュンとは縁がなかったのだ、と
思うしかない。
「ソウルメイト」とまで互いを言って、通じ合っていると思っていた二人。
でも、その実、本当のところでは打ち明けられずにいた真実。
ジンジュは純粋に恋をしてたんだろうなあと思う。素敵な女の子だから、
きっとこれからもいい恋愛ができるはず。
成長していく一人の女性
幼い頃に母親に捨てられたトラウマを持つドゥナ。
誰かに捨てられること、必要とされなくなることを極度に恐れる。
彼女がマネージャーへ求めていたのは、
承認か。愛か。
そっと優しくしてくれたウォンジュン。
安定した精神の持ち主のウォンジュンに彼女が求めたのは
癒しなのか、愛なのか。
ドゥナは生きていくためにアイドルになる道を選んだ。
たくさんの才能に溢れ、人一倍努力をし、周囲に認められ、
けれど「たった一人」からの、唯一無二の愛情も欲していた。
唯一無二の愛情を求め続けた結果、歌が浮かばなくなり、
アイドル引退を決意した。
けれど、生きていくための術だった「歌」が
彼女そのものだったことに気が付く。
それはウォンジュンという存在を得たからかもしれないし、
必然的にいつかそうと気が付くものだったのかもしれない。
彼女は再び「歌」が浮かび始めた。
そして、再びステージで輝き始める。
「愛」というものが何かわからない。
けれど、心の底から湧き出る「愛のようなもの」を
形にするために、彼女は歌い出す。
余韻の残るラスト/二人の恋の行方〜別れたのかヨリを戻したのか
ウォンジュンは体を重ねるごとに、ドゥナへの愛情を増していく。
ドゥナに「元の場所」に戻るように進めながら、
不安も隠しきれずにいる。
自分という存在が彼女にとってプラスであるのかマイナスなのか。
完全に「大人」である元マネージャーへの嫉妬心も拭いきれない。
(演じるイ・ジヌクが「ザ・大人の男性」の雰囲気を醸し出しているからね)
2年の時を経て、二人は再会する。
激しい言葉の応酬の後に「会いたかった」と抱き合う二人。
そして、次の日の朝には公務員試験に一人向かうウォンジュンの姿。
さらに月日が流れ、公務員となったウォンジュンは出張で日本にいる。
ちょうど同じ時期、同じように公演で日本にきているドゥナの姿が。
すれ違う二人。
目を合わせることはない。
これって…別れたの?続いてるの?どっちなの?
私の個人的な感想としては、
再会した時には一旦別れた、と思っている。
ドゥナの「謝って!!!」という言葉。
ウォンジュンの「でも、もう放っておいてほしい」という涙ながらの言葉。
「会いたかった」と互いに言い合うことで、二人の気持ちは確かめ合っているものの、
関係性としては一旦完結しているのでは、と私は思う。
ウォンジュンに、まだ受け入れる準備はできないのではないか、と。
感情論として、「会いたかった」ですぐに完結できるものではないのでは、と。
オープニングに、踏切で見つめ合う二人の様子が何度か出てきている。
あれは、このラストシーンのあと、日本のどこかで再会する、という
シーンなのでは、と私は思っている。
踏切で、目を合わせた二人。
若干、複雑そうに見える。
関係性が続いていたなら、ここは満面の笑顔でもいいはず。
ここで再会して…数年たったこのタイミングで互いに恋人がおらず
ずっと想い合っていたなら、また恋が始まる、と言うのも
恋愛のハッピーエンドとしてはあるかもしれない。
でも、一旦別れていて、互いに生活ができ、人生が進んでいたら、なかなか
恋愛が再び始まるのって難しいよね。
この、思わせぶりなシーンの挟み方。
はっきりとラストを示さない終わり方。
こういう静かで意味深で語りかけるような恋愛ドラマも作るところが、
韓国ドラマの奥深いところだなあと思う。
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ペ・スジ、元miss Aというガールズグループのメンバーだとか。
可愛い。そして、アンニュイな雰囲気がすごーくいいのよね。
「アンナ」も良かった。
原作「下の階には澪がいる」はebooksやLINE漫画で読めるらしい。「下の階に澪がいる」は「イ・ドゥナ」の原作ウェブトウーンを日本名などに直したものらしい。
絵柄は可愛いけど、なんか、この絵柄を見ても「ポップ」な印象だよね。
それがあのドラマになるんだから、演出の問題なのか、いや実は奥深いストーリー展開なのか…。
ウェブトゥーン原作のドラマが本当に多いから、かなり気になる作品がいっぱい…。